SIGMA fpを買って以来、対応レンズが続々と登場している。「Lマウントのラインナップって他社より見劣りしちゃうなー」とか以前は思ってたが、色々出たら出たで、今度はレンズ沼に細心の注意を払わなければならない。買ったら満足する呪いにかかってる者としては尚更なため、マップレンタルでの試用を最良の選択肢とし、ここに所感をまとめた。
要点
24mm F3.5 DG DNはI seriesとして発表された下記4製品のひとつだ。
- 24mm F3.5
- 35mm F2
- 45mm F2.8
- 65mm F2
45mmはSIGMA fpの標準レンズで既存のため、2020年12月に新たに発表されたものは他3製品になる。多くの初心者ユーザがこの45mmからfpを触り始めたと思うが、何よりの難点は”一歩下がらないと被写体が画角に収まらない”ことだ。45mmだからそれは当然なのだけど、スマートフォンのカメラに慣れ切った身としては、同じように使えないことが不便に感じる。より広い画角を求めていた私の候補は24mmと35mmだった。どちらか悩んだ末、検討時に28-70mm F2.8 DG DNが発表されていたことを考慮し、それでもカバーされない24mmを試した。
テーブルフォトの寄れるパートナー
様々なレビューに記載の通り、この24mmは開けた景色だけでなく、近くのものを撮るにも最適だ。席から立たずにテーブルのものが収まり、またマクロ撮影のごとく被写体に近づける。
こうした写真を机から立ち上がらずとも撮れるのが、この24mmの画角だ。雑に説明すると、スマートフォンのカメラと比べて45mmは最初からズームが効いているようなもので、テーブルの上全体を広く収めるには被写体から遠ざかる(立ち上がる)必要がある。気軽に食べてるものを撮りたい際、立ち上がってカメラを構えるのは仰々しい。SIGMA fpをカジュアルユースで選んでいる手前、こうした焦点距離の必要性は強く感じた。
家の中での撮影にも良い画角
次の写真は、24mmと45mmで同じ位置から撮った雑然とした部屋だ。都内で暮らしていると、リビングでない限り大体一部屋6畳が一般サイズだろうが、45mmだとこれが収めきれない。人が遊びに来た際、部屋の端から撮ろうにも全然収まらない経験があり、広い画角の必要性を痛感した。
物撮りだけなら45mmでなんの問題も無いが、屋内で色々収めるとなると、45mmには辛いところがある。ソファ全体を写すのも壁いっぱいに下がる必要がある。
スマフォに近い焦点距離・画角をどう捉えるか
さてこんな感じで24mmの画角を中心に書いたが、個人的に感じている懸念もある。あくまでスマートフォンフォトに慣れた人向けの提言だけれど、”この画角すっかり見慣れ慣れてませんか…?”という点だ。
iPhone 12は35mm換算ドットコムによると26mm相当。開けた景色はより広く、物によればしっかりと描写するのは確かなんだけれど、どうにも新鮮な印象だけが持てないのは個人の感想だ。当然描写力はスマートフォンと全く異なるが、45mmの”さぁ被写体を一つ選べ!”という感じは無く、何を撮っても全部入るのが、便利な反面、退屈でもあるような気がしてしまった。まぁ、それは力量の問題もあるが、よりコンパクトであり利便性に振ったモデルなのかも🤔という印象を受けた。
さて、さも”不満もありなん”にまとめたのは、来月28-70mm DG DNを試したいという前口上である。軽い、画角が広くて便利は正義を形にしたこの24mmは引き続き買いたい候補の上位にあるが、そもそも”ズームレンズで気にいる画角を見つけるのが初心者の第一歩では?”という疑問も追ってまとめたい。
この24mmは、下記の写真を21:9で撮った際などもしっくりきた。もしかすると、”SIGMA fp Lで使って、最後は切り出せばいいんじゃない?”という気もしている(買い替えられてないけど)。さてどれを買おうか…レンズ探しの旅は続く。