SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary

“ズームレンズは迷わず一本持っておけ”と先達はおっしゃられました。

前回に続き今回もマップレンタルしたところ、その素晴らしさもさることながら、”自分はSIGMA fpで何を撮りたいのか?”を今一度考えさせられることに。。45mmに代わる次のレンズを決めたいのに、シリーズ化しそうな「レンズ探訪記第二弾」はSIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryになります。


要点

  1. どれで撮ってもSIGMA
  2. 近くもズームで新しい発見
  3. 十分な広角で楽しめるテーブルフォト
  4. SIGMA fpでなにがしたいか?
  5. まとめ

どれで撮ってもSIGMA

I seriesの45mm F2.8 DG DNを当初より使っており、SIGMA 24mm F3.5 DG DNも以前試したが、本製品も紛うことなきSIGMAレンズだと感じた。悩んだ別製品で、PanasonicのLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6も店頭で試したが、素人目でも雰囲気が違うのが確かにわかる(良し悪し好みは別として)。これまでの写真との統一感を考えSIGMAレンズの購入を検討している身としては、I seriesを一手に揃えているような感覚になれたのが、このズームレンズだった。


近くもズームで新しい発見

当初ズームレンズを使うにあたって、“わざわざ遠くのもの撮らないしなー”とか、”操作が増えると初心者には難しい?”という懸念があった。なにせ不器用な手前、どうせ広角かズームかに振り切って使うだろうと思っていたが、期間中撮った写真の2割は28mm、もう2割が70mmで、残りの6割が中間の倍率と、無意識にもちゃんと使えていたのは嬉しかった。

その要因としてどの倍率にしてもF値が変わらない良さをあげたい。”ズームしてF値が変わるとボケ感がー”なとど難しいことは考えず、”目標をセンターに入れてスイッチ…目標をセンターに入れてスイッチ…”すれば、自然と好きな構図と狙った雰囲気になっている。これがズームするとF値が変わるタイプでは、些かややこしそうだ。

もちろん被写体との距離を、自分が動いて調整する必要がないのは、当たり前だが楽だった。近くのものを撮る際にも、余計なものを切り取るようにズームすると、後で構図の調整が不要だった。クロップが面倒だから避けていた被写体も、気兼ねなく狙える。遠くにあるものと限らず、ドシドシズームできるのも、通しでF2.8の恩恵だと思えた。


十分な広角で楽しめるテーブルフォト

本製品との比較でSIGMA24-70mm DG DNがよく上がるが、広角側が24mmから28mmになることで製品サイズを大きく小型化できたとあった。では28mmの広角は物足りないのか?というのをテーブルフォトを想定して試したところ、座ったままでも手前に出されたものはなんなく撮れるという印象だ。強いて言うなら、あまり複数の皿は写らなさそうな視野角だが、1点1点は何も問題ない。また、SIGMA 24mm DG DNほど最短撮影距離として寄れるわけではないが、質感まで撮りたいときはズームで対応できる。”標準大三元レンズは持っておけ”と誰からも言われるので、なるほど、対応力の高さは確かに納得だった。

座った位置からでも収まるなんなく収まる(28mm)
広角の最短撮影距離のほうが短い。

SIGMA fpでなにがしたいか?

さて、レンズの良さや、”これは買うべき製品だ”ということはレンタルしてみて十分わかった。子供が動くようになったら絶対必須とも言われたので、遅かれ早かれ買うことは間違いない。ただ、使ってみて思ったのは、”SIGMA fpでどういう撮影スタイルを確立したいか固まってない”という自身のスタンスのほうである。もし自分がガッツリ写真を楽しみたいなら、2本目のレンズはこれだろう。

しかし、レストランのテーブル席で、このズームレンズを出すのか? ちょっとしたお出かけにガッツリカメラやってるスタイルで毎回行くのか?という疑念がついてまわる。そう、私は初心者カジュアル勢。”ちょっと首から掛けてるのがオシャレなカメラ”であることの方が、(信じられないかもしれないが)重要だったりする。APS-CのDSLRでさえ重くて使わなくなったので、軽さこそ継続要因と思うと、そもそも今何が必要なのかわからなくなってきたのは否めない。人は慣れる生き物なので、ものの2時間の利用時点で470gにはなれたが、ズームレンズはしっかりカメラやってます感がどうしても出てしまって悩ましくなる。返却後、SIGMA 45mm DG DN (215g)に付け替えると、2本分の体積・重さからの開放感はやはり感じ、”ここに戻ってきたか…”感がある。


まとめ

  •  I Series全部入りのようなお得感で写真撮影をガッツリ楽しめる
  • ズームは新しい被写体を生み、近くも最適な構図で捉えて後からの編集を減らせる
  • 十分な広角でズームレンズでも軽いという正義

写真が楽しくなるレンズであることは間違いない。色々撮れてこの重さというのも圧倒的なバリューだと思う。ただ何と比べて軽いかは人それぞれ。単焦点レンズから比べれば2倍の重さであるし、他社で軽いミラーレス機に沈胴式でも小型のズームレンズをセット売りされてるのは、一定のカジュアルユーザがいる証左だと個人的には思う。本気の28-70mmか? 意外と35mmで間に合っちゃうのではないか? レンズ探しの旅は続く。。(ぶつぶつ)